造塔婆 

 現存する最古の磚造塔婆は、安東新世洞七層磚塔で8世紀の統一新羅時代のものである。しかし、これ以前の三国時代の新羅の善徳女王3年(634)に建立された慶州の芬皇寺石塔は、模磚石塔であり、木造塔婆とともに磚造塔婆の様式も早くから朝鮮に伝えられていたと思われる。
 現存する磚塔、模磚石塔の多くは統一新羅時代のもので、特に安東地方を中心に分布する。

新世洞七層磚塔(慶北 安東)
現存最古かつ最大の磚塔

造塔洞五層磚塔(慶北 安東)
初層部分に花崗岩塊を使用

 
模磚石塔 とは、石材を磚状に加工して積み上げて磚造塔婆を模して造られた石造塔婆である。

模磚石塔には、以下の二種の形式がある。
1.磚造塔婆の様式を忠実に表現した塔婆 2.屋根面のみに磚造塔婆の様式をもつ塔婆

鳳甘模磚五層石塔(慶北 英陽)

氷山寺址五層石塔(慶北 義城)




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